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広島県 -Hiroshimaken-
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 西暦194X年、広島は核の炎に包まれた。瀬戸内海は枯れ、ドームは崩れ・・・あらゆる生き物は死滅したかに見えた・・・だが・・・広島県人は死滅していなかった! 広島は再び暴力が支配する世界となっていた。



   【広島市】

 かつての広島市は、これほどの辺境にありながら、文化的、経済的な面で異例の発達を遂げた大都市でした。しかし、それも第二次世界大戦以前の話です。大戦末期に広島市に落ちた一発の核爆弾が全てを奪ったのです。この時、爆弾が焼き尽くしたのは都市や市民だけではありませんでした。核の一撃により広島市は人間らしい文化を全て失ってしまい、ただ、暴力のみが支配する、仁義なき都市へと変貌してしまったのです。

 広島市民が失ったものは、まずは言語でした。現在でも広島市民はまともな日本語を喋ることはできず、「ギギッ」「ギギギ」「グギギ……」などと唸ることしかできません。しかし、稀に複雑な発声をする広島市民もいるそうです。ある時、学術調査のため現地を訪れたアメリカ人が広島市民の観察をしていたところ、突如として、「オドリャアメコウ」「アメコウノピカノセイジャ」「オンドリャタマトッタル」などと叫びながら向かってきたと言うのです。そのアメリカ人は命からがら本国に逃げ帰りましたが、彼らの発言の意味するところは現在でも謎のままです。

 次に広島市民が失ったのが、人間らしい心です。残留放射能により、食料、飲料、医療品などの生活物資が慢性的に不足している広島市では、数少ない物資を巡って、醜い争いが日常的に繰り広げられています。彼らは「組」と呼ばれる単位で徒党を組み、対抗する「組」を襲っては「シマ」と呼ばれる権利関係を奪い合っています。このような広島市民の生活スタイルを「ヤクザ」と言います。

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(上:防護服を着込みヒロシマを訪れたアメリカ人)


 そんな広島ヤクザの中でも最も恐れられている一群がいます。彼らは木製バットとヘルメットで武装しており、敵の返り血を浴びたためか、ヘルメットは真っ赤に染まっています。彼らは「赤ヘル軍団」と呼ばれ、同じ広島市民からも恐れられている武闘派のヤクザスタイルです。特に有名な赤ヘルはキヌガサと呼ばれる生体サイボーグであり、死傷率の極めて高い広島市にあって、なんと2215回もの出入りに連続で参加したという逸話を残しています。

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(上:赤ヘル軍団とキヌガサ。左の男が鉄人と言われたキヌガサ)


  【尾道市】

 核の直撃を受けた広島市に比べると、他市はまだしも文化が残っています。広島県といえど、致命的に危険なのは広島市だけですので、都民の皆さんは勝手な偏見を抱かないよう注意して下さい。

 しかし、それでも広島県が危険な観光地であることに変わりありません。尾道市は広島市のように暴力に支配された町ではありませんが、代わりに尾道市民たちを支配しているのは、この町に古くから伝わる数々の不合理な迷信です。

 その中でも最も危険なものは、御袖天満宮の石段に関わるものでしょう。古くから尾道市民の間では、この坂を男女一対で転げ落ちると二人の人格が入れ替わると信じられており、毎年、多くの若者がこれを行い、多数の死傷者を出しています。特に他県から引っ越してきた者は強引にこれに巻き込まれることが多く大変危険です。転校生はことさら注意して下さい。なお、運良くこれに生き残った者も、落下の際に頭に障害を負ってしまったのか、「おれがあいつであいつがおれで」などと意味の分からないうわごとを繰り返すようになります。

 また、尾道市では女子中学生、女子高校生が突如走り出して空中に身を投げる姿がしばしば目撃されますが、こうすることで時間を超越できるという迷信が尾道にあるためです。これも大抵の場合、彼女たちは頭を強打し、「わたしは時間を……とんだのよ……」「ラベンダーの……香りがする……」などと訳の分からないうわごとを繰り返します。

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(上:迷信に囚われた尾道市の少女)



  【鞆の浦】

 ある意味、広島県の中で最も静かな町が、この鞆の浦でしょう。なぜなら、鞆の浦は既に海中に没し滅んでいるからです。

 鞆の浦が滅んだ数年前のXデー。その時に何があったのかは、現代では断片的な証拠から推測することしかできません。しかし、語り継がれるところによると、事件の発端は、崖の上の一軒家に住む一人の少年が、衰弱した幼い滋賀県人を発見したことに起因するようです。

 ソウスケとかコウスケとか呼ばれるその少年は、家の裏手にある海辺で一人の滋賀県人の幼女を発見しました。そして、彼女を救出する際に指を切って出血してしまったのですが、この時、その滋賀県人が人の血の味を覚えたことが、全ての悲劇の発端だったのです。

 少年はその滋賀県人をペニョだとかポリョだとか名付け、家に連れ帰って介抱しましたが、人の味を覚えた滋賀県人はしきりに肉を欲しがります。最初はハムなどを与えていた少年とその母親ですが、次第に滋賀県人は「ポリョ、ソウスケ、すきー!」などと、少年の人肉を欲しはじめ、危険を察知した母親は息子を連れて車で鞆の浦を逃れようとしました。

 しかし、母子が車を飛ばし、必死に滋賀県人から逃れようとしたところ、鞆の浦は前代未聞の大嵐に見舞われます。そして、海道を走る母子が海岸の異変に気付いた時…………、そこに見たのは、大波の上を走り追いかけてくる滋賀県人の姿でした。次の瞬間、大洪水が母子を襲い、鞆の浦はそのまま海中に没してしまったのだと言われています。

 なお、福山市民に「鞆の浦に行きたい」などというと、「何もないから止めておけ」と言われますが、まさに文字通り、今の鞆の浦には何もないのです。そこにあるのはただの穏やかな海だけです。ですが、その穏やかな海の底には、無数の滋賀県人と、その餌食になった人々がいまも眠っているのです……。

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(上:滋賀県人に占拠された現在の鞆の浦)



  【グルメ】


  先述の通り、広島市は核の炎に焼き尽くされ慢性的な食糧不足に陥っています。彼らが手にできる食材は、わずかに生えている雑草のみ。その雑草を山盛りにして、大阪府から温情で配給されている小麦粉と一緒に焼いて食べるのが彼らの主食となっています。彼らはこれを大阪府民の主食である「お好み焼き」と同じものだと考えていますが、当の大阪では迷惑しており、最近では別物であることを示すために「広島焼き」と名乗るよう通告しているそうです。

 なお、詳細な情報は伝わっていませんが、広島市には「もみじまんじゅう」なる食べ物もあると言われています。これがどのような代物なのかは分かりませんが、専門家の間では、おそらく何らかの隠語であると考えられています。慢性的な食糧不足に苦しむ広島市民の間では、互いに子供を交換して食する風習があると言いますが、その子供の手をもみじになぞらえてこう呼んでいるのではないか、という説が有力です。

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(上:写真は2007年に撮影されたもの。もみじまんじゅうを食べる広島県人の姿と思われる)

 また、広島焼きすら食べられず、子供もいない広島市民はしばしば岩を食うことさえあると言います。彼らは岩のことを「カキ」と呼んでおり、海に浸けて塩味を付けた岩を「海のミルク」などと呼んでいるそうですが、意味が分かりません。なお、岩を食べた後は、当たり前のことですが、しばしば腹痛や食中毒に襲われます。しかし、彼らは、この問題は生の岩を食べたことによるもので、よく加熱すれば岩を食べても安全であると考えているようです。言うまでもありませんが、加熱、非加熱に関わらず岩は食べられるものではありませんので、都民の皆さんは決して口にしないよう注意して下さい。

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(上:カキを食べる広島県人)



  【注意点】

 広島県は、観光地としては大変危険な場所です。特に広島市内は治安も悪く、全員がヤクザであり、こんなところに観光客がふらふらと迷い込んでしまえば、赤ヘル軍団やモヒカン暴走族に襲われること間違いありません。県内では比較的安全とされる尾道でさえも、迷信に囚われた市民たちの突発的奇行は防げませんし、鞆の浦もいつ滋賀県民による虐殺が繰り返されないとも知れません。また、最近、呉市では孫権という領主が大規模な戦争準備を行っているらしく、「赤壁の戦い」なる全面戦争がいつ勃発するとも知れない不安定な状況が続いています。

 ですので、筆者としては広島県への観光はあまり推奨できません。広島県の雰囲気を知りたいだけでしたら、広島市ルポルタージュ漫画である「北斗の拳」をオススメしておきます。また最近では、広島市でのサバイバルをモデルにしたゲーム「フォールアウト3」が発売されており、こちらをプレイすることでも広島市でのリアルな生活を追体験することができます。ただし、ゲームとは違い、現実の広島市でやり直しは効きませんので、くれぐれも安直な気持ちで広島を訪れることのないよう注意して下さい。




【観光難易度 ★★★★☆

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