静岡県 -Shizuokaken-




 静岡県は中部地方にある大都市です。天災に見舞われることの多い不幸な土地柄ながらも、建築技術、農業、漁業、工業、軍事、ロボット工学等、バランス良く秀でており、県人たちもそれなりに文化的な生活を送っています。


   【静岡市】 【浜松市】

 静岡県内には東西に二つの大都市があります。それが東の静岡市と西の浜松市です。この二つの大都市は互いをライバル視しているためか、文化や生業において全く隔絶されており、とても同じ県内の都市とは思えぬ状況です。以下、この二大都市を比較しながら、それぞれの特徴について解説していきます。

 まず、東の静岡市ですが、彼らの主な生業はロボット製造です。後に別項で詳述しますが、静岡県は外敵や天災に晒されることが多く、それらへの対抗策として軍事部門に力が入れられており、その一環として、静岡市では人型ロボットの設計、開発が盛んとなっています。とはいえ、人型ロボットはまだ設計段階であり、現在はプラスチック製のミニチュアロボット(プラスティックモデル)を試作している状況です。しかし、ミニチュアの試作品とはいえ、静岡市はここ25年間でおよそ3億7000万体もの試作ロボットを生産しており、彼らの生産力は侮れません。静岡市民はほとんどがこの製造業に従事しており、工場内では椅子などに座ったまま腕ばかりを使って仕事をしているため、都民に比べ腕が過剰に発達しており、驚くほど長い腕を持っています。


(上:有名なロボット工場である富士急ハイランドでは、ごく最近に
なって原寸サイズの人型ロボットの製造に成功したとのことです)



 極端に腕が長いという身体的特徴こそあるものの、静岡市民の見た目は私たち都民とそれほど変わるところはありません。ですが、西の浜松市となると状況は一変します。浜松市民たちは褐色の肌を持ち、見た目からして都民とはまるで異なるのです。また、静岡訛りもきつく、まるでポルトガル語のようです。彼らは歌と踊りを好み、毎日サンバカーニバルをして過ごします。


(上:浜松市サンバカーニバルの様子)


 そんな彼らの主な生業はサッカーです。浜松市はサッカー王国であり、老若男女の区別なく全員がサッカー選手であり、フーリガンです。彼らはサッカー修行のため、日頃から腕を使わず脚だけで日常生活を送っており、そのため足が異常に発達し、都民のものとは比べ物にならないほど長くなっています(右図参照)。これほどの長い足を持っているのですから、サッカーが強いのも当然ですね。しかし、ゴールキーパーに関してだけは、静岡市のプラモ工場から引き抜いているようです。腕が長いことで知られる名ゴールキーパー、シジマール氏もとうぜん静岡市民です。

 他の特徴を挙げると、二都市は農業においても対立が見られます。静岡の名産といえば、何はさて置きお茶ですが、しかし、静岡茶に関しても二都市の間には大きな隔たりがあるのです。静岡市では私たちのよく知るところの茶葉が作られていますが、浜松市では豆を作っており、それを焙煎し成分抽出した飲料を「静岡茶」と呼んでいるのです。私たち都民にはどうしてもコーヒーとしか思えないのですが、浜松市民はあくまでお茶と言い張っています。

 また、漁業に関しては、静岡市民は主にイルカを好んで獲り、浜松市民はうなぎを好んで食します。浜松市内で水道を捻ると水と一緒にうなぎがつるんと出てくることがありますが、地元民達はこれを「神からの贈り物」と考え、「Viva!」と叫んで喜びます。「Viva!」とは浜松市の方言で、「やったー!」「うれしい!」くらいの意味合いです。


(上:ウナギを手に微笑む浜松市民)

 このように静岡県人たちは手や足が異常な発達を遂げ、イルカを打ち殺しては食べているため、事前情報を持たない都民観光客の中には、彼らにびっくりして慌てて逃げ帰ってしまう人もいます。知識のない人には静岡県人はクリーチャーの如く見えてしまうのでしょう。ある都民のゲームデザイナーは観光で静岡を訪れた際に見た静岡県人の姿に仰天してしまい、東京に逃げ帰った後、静岡を「得体の知れぬ異形の怪物が蠢く異世界」として描いた作品を作りました。それが「サイレントヒル(=静岡)」です。

(左:浜松市民、右:静岡市民)


(上:都民の目に映った静岡県人)


  【水窪町】

 静岡県の西部に水窪町という小さな町がありました。この町は、以前から隣県である長野県の侵略をたびたび受けていたことで知られています。

 とはいえ、長野県の侵略行為は暴力を伴うものではありませんでした。彼らは水窪町民との間で、「峠の国盗り綱引き合戦」と呼ばれる綱引き大会をたびたび催し、「綱引きで勝っ方が領土を1メートルずつ拡張する」という取り決めを行ったのです。つまり、自分たちの腕力(=武力)を誇示して、少しずつその勢力範囲を広げていこうという腹積もりなのです。

 これは一見するとスポーツによる代理戦争であり、水窪町民からしても文明的、公平な紛争解決方法であるように思われましたが、実情を知っている都民からすると、とてもフェアな戦いとはいえません。というのは、別項で解説する如く、長野県人は全員ロボットなのですから、まともに戦って勝負になる訳がないのです。水窪町民の劣勢は明らかでした。


(上:長野県人(牽引用)を相手に綱引きする水窪町民)

 現に筆者が以前に確認した時点では(2003年)、長野県はわずか2メートルばかり水窪町を侵略していただけでしたが、こんにち全国地図を開いてみると、既にどこにも水窪町の名がないのです。筆者は慌てて静岡県に電話し、

「水窪町はロボット軍団に占拠され、地図上から存在を消されたんですか!?」

 と問い質しましたが、電話口の静岡県職員は気まずそうにごにょごにょと会話をはぐらかすばかりで明確な答えを返そうとはしませんでした。どうやら、時すでに遅かったようです。水窪町は長野県に侵略され、その存在を永久に抹消されたのです。


  【富士宮市、裾野市、御殿場市、他】

 静岡県内で、もっとも天災や外敵の侵略に晒されているのが、富士山の周囲にある富士宮市、裾野市、御殿場市などの市町村です。どうも富士山には怪獣や敵性宇宙人が集いやすい傾向があるようで、富士山麓は1957年に初めて宇宙人(ミステリアンと呼ばれています)の襲撃を受けたことを皮切りに、様々な巨大怪獣、敵性宇宙人に蹂躙され、1968年にいたってはゴジラ、ラドン、モスラ、キングギドラなど11体もの怪獣が暴れ回り、周囲に甚大な被害を及ぼしました。

 これらの戦火により周辺市町村は大打撃を受けましたが、タフな静岡県人たちはこの逆境に果敢に立ち向かいます。まず、彼らは都市復興に情熱を傾けました。何度作ってもそのたびに巨大怪獣や宇宙人、悪の秘密結社などにより灰燼に帰するというのに、そのたびごとに意地になって都市を復興させていったのです。これにより、それら市町村は驚異的な都市復興スピードを獲得するに至り、いかに都市機能が破壊しつくされても一年以内に完全に再生させる程の技術を手に入れたのです。
 また、これら市町村の田畑はゴジラの火炎放射などにより完全に焼き尽くされましたが、これに関しては浜松市民の助力が入りました。浜松市民は彼らに焼畑農業を伝え、逆にその農業生産力を向上させたのです。今でも毎年のように現われるゴジラは、彼らに効率的な焼畑農業をもたらしており、静岡県の農業生産に寄与しています。そんなゴジラは地元民にとっては既に豊穣神に近しい存在であり、崇敬の対象となっています、余談ですが、富士山頂にある浅間神社では木花咲耶姫命(コノハナサクヤ)を主祭神として祀っていますが、その父神である大山祇神(オオヤマツミ)も配神として祀られています。オオヤマツミとは「大いなる山の神」という意味ですが、もしかするとオオヤマツミとはゴジラのことだったのかもしれません。

(上:ゴジラによる焼畑)


(上:富士山。頂上には浅間神社があります)


  【観光】

 観光名所というと御幣があるかもしれませんが、富士山麓のふもとに広がる大樹海は全国各地から多くの人々が集まる有名スポットです。というのも、富士山麓の樹海は危険が多く、いまだ十分に探索し尽くされていないため、未知なる秘境を求めて多くの冒険者たちがこの樹海へ集ってくるのです。樹海は複雑に入り組み、天然のダンジョンと化しており、冒険者達はこれを「世界樹の迷宮」と呼んでいます。

 この樹海の入り口にある静岡県富士宮市エトリア町にはアルケミストやパラディン、ブシドーなどが集まり、ギルドを組み、およそ1〜5人程のパーティーで樹海探索に乗り出します。樹海に入るまでの道には、この地を冒険した先人冒険者たちのメモがあちこちに残されており、「命は親から頂いた大切なもの。もう一度静かに両親や兄弟、子供のことを考えてみましょう。一人で悩まず相談して下さい」など、新人冒険者に「引き返しなさい」と親切に忠告してくれます。それほど、樹海は危険なダンジョンなのです。

 それがどうでしょう。実際に樹海に一歩足を踏み入れると、いままであれほど親切だった冒険者たちのメッセージが、急に突き放したような文体へと変わるのです。



 おそらく、これは彼らがあなたを一人前の冒険者と認めたということでしょう。ここから先は生きるも死ぬも、全てあなたの実力次第なのです。

 しかし、筆者から一つだけアドバイスを送るならば、樹海に潜る前に必ず買っておきたいアイテムがあります。それは通称「アリアドネの糸」と呼ばれるビニール紐であり、これを木々に括りつけながら冒険していけば、万一樹海で迷っても町まで戻ることができます。樹海内では「コンパスが狂う」などの自然のトラップが多数仕掛けられているため、マッピングは欠かさず行い、用心に用心を重ねて進んでください。

 また、樹海の中では稀に先人冒険者の衣服や靴などが落ちている場合があります。これらを見つけた場合は拾って帰り、町内にあるシリカ商店などで売却して下さい。なお、最近は一部の冒険者から、「富士の樹海の地下でシンジュクを発見した」等という報告が届いておりますが、全く意味が分かりませんので妄言と考えるべきでしょう。


  【注意点】

 文化的、商業的に発達し、スポーツも盛んな静岡県は比較的観光しやすい、安全な土地柄と言えます。しかし、富士の樹海探険に集まる冒険者たちが増えたためでしょうか。最近は静岡県人の一部に暴力的で危険な人物が増えてきているといいます。

 その最たる例が「虎眼流」と呼ばれる凶暴な剣客集団であり、例えば、あなたが町の食堂などで、軽い気持ちで虎眼流の剣名を汚したとしましょう。すると、それを聞きつけた虎眼流門弟が問答無用で虎拳にて殴りかかってきます。虎眼流の悪口は厳に謹んで下さい。

 また、街中で綺麗な女性を見かけても、軽い気持ちで声をかけたりなどしてはいけません。特に、周りの静岡県人がその女性を避けるような素振りであれば尚更です。その女性は虎眼流道場主の妾である可能性があります。万一、この女性と関係を持ったことを知られてしまうと、両目を潰された上に、悪根を焼き切られてしまいます。

 他にも静岡県内では、食い逃げする浪人を咎めたら鉄扇で殴られた、銭湯で盲人に襲われた、「たわむれだから」と言われサーベルで突かれた、などの被害報告が絶えず、これら粗暴犯罪に静岡県警も頭を痛めています。静岡観光の際は身の安全に気をつけて下さい。


【観光難易度 ★☆☆☆☆




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